株式会社朝日ラバー

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サステナビリティ/環境

環境パフォーマンスデータ/活動状況

朝日ラバーグループは、持続的な未来の実現のためには地球環境に配慮した事業活動が必須と考え、温暖化対策をはじめ、循環型社会の形成に向けた廃棄物削減、化学物質の適正な管理に取り組んでいます。

地球温暖化防止

電力使用量

2020年度は、白河第二工場に新たに472kWの自家消費用太陽光発電設備を設置し、再生可能エネルギーの使用量を増加させました。2019年度に白河工場に設置した設備と合わせ、当社全体で年間に使用する約10%が再生可能エネルギーとなりました。

省エネ活動としては、電力モニターを活用した電源投入タイマーの設定時間見直しやお客様のご協力をいただきながら取り組んだ製造方法の省力化、将来の省エネ工法、断熱対策の検討や省エネ標語の募集、全員が消灯や扉の開け閉めに注意するなどの省エネテーマに取り組むなどの意識向上活動を実施しました。

これらの活動に加え、世界的な新型コロナウイルス感染症の流行により環境が大きく変化し、受注の大幅な減少や作業空間の換気によるエネルギーロスなど、いままでに無かった影響がありました

これらのことから2020年度の電力使用量は前年度比6.9%の減少となりました。

白河第二工場太陽光パネル

プレス断熱板

熱板用断熱材

電力使用量の推移

電力使用量の推移
灯油使用量

灯油は、医療製品の工程で使用する温水を作るために使用しています。該当する製品の生産数量により増減しますが、品質不良による再生産ロスを少なくしていくことが重要です。品質不良による再生産の減少に継続的に取り組むとともに、ボイラーの運転や配管からの放熱のロスの改善、排熱の利用も進めていきます。

2020年度は、受注量減少の背景から灯油の使用量も減少し、前年比18.0%の減少となりました。

燃焼排熱で給水を予熱するボイラー

灯油使用量の推移

灯油使用量の推移
CO2排出量の低減

当社から排出されるCO2の約9割は電力に起因します。電力起因のCO2を削減するため、段階的に自家消費用の太陽光発電設備を設置しています。

2020年度は、新たに白河第二工場へ太陽光発電設備を増設し、全工場でスギの木、約18,500本の吸収に相当する260トンのCO2を削減しました。

当社は今後も再生可能エネルギーを活用した生産活動を推進していきます。

フロン法エアコン点検

CO2排出量の推移

CO2排出量の推移

資源循環型社会の実現

廃棄物の削減

2020年度も廃棄物重量の4割強を占めるゴム系廃棄物について、品質改善と投入材料削減活動を継続しました。加えて受注量減少の背景から廃棄物全体が減少したことから、廃棄物重量は、前期比17.5%の減少となりました。

廃棄物総排出量と前年度比の推移

年度 廃棄物(t) 前年度比(%)
2016 292.2 100.5
2017 318.8 109.1
2018 295.0 92.5
2019 296.0 100.3
2020 244.1 82.5

廃棄物の種類

種類 排出量(t)
ポリシート、プラスチック 54.5
汚泥 9.6
排紙 18.4
可燃物 13.8
木製パレット 9.0
その他 2.2

排出量の推移

リサイクルの推進

ポリシート、木製パレットなどはRPF燃料、硬質プラスチックや樹脂製廃ブラスト、廃ウエスなどは焼却後の灰を路盤材に、一部のゴムや古紙類は再生原料に利用しています。これまでのリサイクルルートにより、リサイクル率90%以上を継続しています。

2020年度の一般廃棄物を含む全廃棄物に対するリサイクル率は92.5%となりました。

リサイクル状況(提供:株式会社サニークリエーション)

リサイクル量およびリサイクル率の推移

リサイクル量およびリサイクル率の推移
水使用量

水の主要用途は、ゴム製品の処理や洗浄です。工程のトラブルが使用量に影響することから、品質不良による再生産を予防する活動を継続しています。また、敷地内の水道配管は地下に埋設されている範囲が大きいため、水道配管の劣化や冬期の凍結による水道管破裂による漏水ロスを少なくすることも重要です。異常の早期発見と処置のため、水使用量の定期チェックによる異常の確認を行っています。

2020年度は、全体の生産量が減少したものの、処理や洗浄が必要な医療製品が増加し、水の使用量は前年比0.2%の微増となりました。

水使用量の推移

水使用量の推移

化学物質の管理

トリクロロエチレンの浄化活動

当社の主力商品だったASA COLOR LAMPCAP中に含まれる不純物を取り除くため、当社では過去にトリクロロエチレンを使用していました。このトリクロロエチレンが地下に浸透していることがわかり、1996年から土壌ガス吸引浄化装置による土壌浄化、2004年から地下水揚水浄化装置による浄化を行ってきました。

2012年からは、微生物分解による土壌浄化の可能性についての調査を開始し、微生物分解による効果が得られるか、微生物を活性化させる薬剤を投入しながら確認してきました。

地下30メートルの酸性土壌という不利な条件のもと、なかなか効果が確認できなかった微生物分解ですが、これまでの確認から少しずつ反応が進んでいることがわかってきました。

2020年度は土壌中で徐々に消費されていく薬剤を追加投入するとともに、地下水の汚染状態のモニタリングを継続し、浄化の進行を確認しました。

トリクロロエチレンの濃度は徐々に低下する傾向ですが、まだ地下水基準値より高い状態です。消費され、減少する薬剤を追加しながら、モニタリングを継続し、濃度の変化を確認していきます。

土壌浄化活動

化学物質の代替活動

製造工程中には、ゴム製品そのものや設備の清掃、製品の洗浄や処理用など、様々な化学物質があります。製品にはPRTR法をはじめとする国内法令やRoHS、REACHといった海外規制があり、日々これら法規制の改正情報の収集やお客様からの含有情報の問い合せに対応しています。

工程中で使用する有機溶剤や設備作動油などの化学物質も有害性、危険性の低いものへの代替を進め、酸やアルカリなどの毒劇物、可燃性の配合薬品などの危険物は、安全に取り扱うための安全データシート(SDS)や局所排気装置を整備するとともにリスクアセスメントを実施し、より安全で衛生的な職場環境を目指し、改善を進めています。