当社の人事基本戦略として、従業員との対話を大切にし、安心・健康でやりがいのある働きやすい職場づくりにつとめます。従業員が公平に評価され、働きがいやモラールの向上につながるよう、資格等級制度、評価制度、給与制度を見直し、目標を必ず達成できる企業体質の構築を目指します。育成では、従業員の保有能力を把握した上でのキャリアアッププランの策定や管理職のスキルアップ制度の導入を進めます。また、自己啓発の促進につとめ、通信教育などは修了を条件に費用はすべて会社負担として自主的な知識の習得を支援しています。
組織の生産性と活力を高めていくためにも、男女ともに柔軟な働き方と多様なライフスタイルを選択できる諸制度の充実を図っています。特に育児、母性保護、介護に関する制度の見直しに力を入れています。2011年11月には次世代認定マーク「くるみん」を取得し、従業員の子育て支援を積極的に推進している企業を目指しています。制度の整備にとどまらず、活用を促進するために制度の周知徹底、ニーズ調査の実施、施策検討チームによる検討などに取り組んでいます。
工場の現場では、休日や夜間作業になると担当者以外の人が近くにいないため、異常に気付かないことが考えられます。2014年度はこのような場面を想定し、担当者が身に付ける転倒検知装置を導入しました。担当者が倒れたまま一定時間が経過するとあらかじめ設定した部屋に異常信号を発信するというものです。これまで事故事例はありませんが、窒素ガスを使用する作業場に設置した酸素濃度低下警報やAEDと同様に、もしもの時の安全のために導入を決めました。事故の発生予防のほか、異常発生時、速やかに対応できる備えについても検討を進めています。
工場のなかには事故に発展しうるさまざまな危険が存在します。当社では、毎月工場ごとに安全衛生委員会を開催し、安全の基本となる2S(整理・整頓)を中心とした工場内パトロールを継続しています。
また当社では、従業員の声を集め、働く環境を整備する仕組みとして女性の視点による職場環境の課題を話し合う場を設けています。
職場に存在するさまざまなストレスへの対処として、メンタルヘルスケアの活動に力を入れています。外部から講師を招いて管理職向けの勉強会を開催し、日常の仕事の管理面で配慮すべき点や相談できる風土づくりを通じて、生き生きと働くことのできる職場づくりを目指しています。また、規程を整備して会社として不公平感のない対応ができるよう制度づくりを進めているほか、「なんでも相談窓口」を設置して上司や同僚には話しにくいことも相談できる体制を整えています。
※()内は女性人数
朝日ラバーグループでは、2014年にダイバーシティ・プロジェクトチームを発足させました。さまざまな個性を持った従業員が心身ともに健康で長く働ける職場づくりをするため、メンタルヘルスに注力しています。
その一環として研修を実施し、リーダークラスを中心に32名が参加しました。外部講師による職場のメンタルヘルス対策の重要性の講義を受けたほか、悩みを抱えた人の話をそのまま受け止めながら聞く傾聴のトレーニングを行いました。
また、工場ごとに女性が集まり、悩み事の相談や意見交換をする「なごみ」という会も定期的に開催しています。従業員がメンタルの問題を抱え込まないような取り組みを、これからも積極的に推進していきます。
株式会社朝日FR研究所
班長 衛生管理者
渡辺 明美