株式会社朝日ラバー

HOME > トピックス > 独自技術で極薄の「ナノシート電極」を開発!手のひらや足の裏の筋電測定も可能な筋電計測スターターキットの販売を開始
トピックス

独自技術で極薄の「ナノシート電極」を開発!手のひらや足の裏の筋電測定も可能な筋電計測スターターキットの販売を開始

株式会社朝日ラバー(本社:埼玉県さいたま市、代表取締役社長:渡邉陽一郎 証券コード5162)は、伸縮配線、ナノシート電極、筋電計をセットにした「筋電測定スターターキット」を2月より発売開始いたします。

2019年に切り紙構造とゴムを複合させた伸び縮みする配線である、伸縮配線を開発しました。この伸縮配線とこのたび新たに開発した極薄電極であるナノシート電極を、筋肉の動きを測る筋電計と組み合わせて「筋電計測スターターキット」として準備いたしました。

1. ナノシート電極とは

ナノシート電極は生体適合性を持つシリコーンゴムと導電性高分子※で構成されており、シートの厚みを1,000nm以下まで薄くした電極です。極薄に成形することで、接着剤を使用せず水のみでタトゥーシールのように肌へ貼り付けることが可能です。皮膚への刺激を確認する24時間閉塞パッチテストにも適合しており、極薄の電極であるため肌へ貼り付けた際の違和感が少なく、一般的な電極と同様に電気信号を読み取ることができます。

※導電性高分子
PEDOT:PSSという導電性高分子を使用しております。導電性ポリマーの一種で、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(PSS)から成る複合物の略称で、他の導電性ポリマーに比べ、透明性、成膜性に優れています。

2. 伸縮配線とは

フィルム状の配線表面にシリコーンゴムを当社独自の分子接着接合技術※を用いて被覆させ、立体的に構造変化するよう「切り紙」加工された配線です。ゴムの復元力により低応力で伸縮させることができます。また、伸縮時の抵抗値変化が少ないことが大きな特徴です。

※分子接着接合技術について
分子接着接合技術とは、媒介となる接着剤を使用せず、接着させる物質の表面を加工して化学反応により貼り合わせるというもので、接着剤による貼り合わせに比べて、経年による接着力の劣化がないこと、耐熱性・耐水性に優れていることといった特長があります。

3. 筋電測定スターターキットの特長

筋肉の動きは、筋電計を用いて筋肉を動かした際に発生する電気信号を読み取って測定します。身体に取り付ける電極は通常粘着性あるゲル状の電極を用い、電極と筋電計を配線で繋いで測定を行います。しかし繋がれた配線には伸縮性がないため関節を動かす動作などが制限される、厚みのあるゲル電極は貼り付けできる箇所に制限があるといった課題を抱えていました。

当社の筋電測定スターターキットは、電極と筋電計を伸縮時に応力が小さい当社の伸縮配線で接続することによって、課題であった動きの範囲に関係なく測定することができます。加えて極薄のナノシート電極を用いることにより、今まで測定が難しかった表面の凹凸が複雑な手のひらや足の裏にも電極を貼り付けて測定することが可能になりました。

研究用途などで気軽にお使いいただけるよう、筋電計と伸縮配線、ナノシート電極をセットにした「筋電計測スターターキット」の販売を開始いたします。3月中旬より、ECサイトを通じた販売も開始予定です。

【製品概要】

製品名 : 筋電計測スターターキット
内容  : 筋電計(グローバルリンクステクノロジー社製)、伸縮配線、ナノシート電極
部品販売: 測定用ナノシート電極

【展示会への出展予定】

2024年2月20日〜22日 第9回ヘルスケアIT2024 東京ビッグサイト
朝日ラバー出展ブース(小間番号:東ホール4E-30)にて製品展示

【製品ページ】

https://www.asahi-rubber.co.jp/products/emg-ar/index.html

4. 今後の展開

スポーツウェルネス、ヘルスケア、といった分野を目指す市場として捉えつつ、それ以外の様々な市場へのマーケティング活動を継続しニーズを取り込み、伸縮配線やナノシート電極の新たな製品展開を企画するとともに、センシング分野でのさらなる発展を目指します。

*文中の製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です。
*ニュースリリース記載の情報は発表日現在の情報であり、予告なく変更される場合があります。

▲ページトップへ